ジャンル:フライト、戦闘機
『Warplanes: Air Corp』は、第一次世界大戦や第二次世界大戦を舞台にしたVR空戦ゲームで人気を博したシリーズの第3作目。今作では、時代設定が現代に移行し、F-35のような最新鋭機や、Mi-24ハインド攻撃ヘリコプターを含む東西陣営の10機以上の機体が登場し、Meta Questを利用するVRユーザーにとっては貴重な現代の航空作戦を体験できます。
項目 | 評価 |
---|---|
総合評価 | ★★★★☆ |
インタラクティブ性 | 普通 |
操作性 | 良い |
リプレイ性 | 良い |
日本語ローカライズ | 英語のみ |
独創性 | 普通 |
画質 | 普通 |
ゲーム展開形式 | 単発ミッション型 |
酔いにくさ | 普通 |
ヘリコプターの操縦感が秀逸
『Warplanes: Air Corp』は、操作感はどちらかといえばアーケード的ですが、ヘリコプターの操縦はラジコンヘリやドローンにも似た操作感で比較的リアリティがあります。特に飛行状態から機体をホバリング(空中での停止)させ、着陸させる操作は難しく、これがゲームの醍醐味の一つとなっています。
一方で、VRならではの立体感と距離感のおかげで、フラットゲームのように頻繁に視点を切り替える必要なく自然に機体の角度や距離、対地高度を自分の目で把握できる点はVRでフライトゲームをプレイする楽しさを感じさせます。
Meta Questの『Warplanes: Air Corp』は、ヘリの操縦感覚が良くて楽しめます(良い意味で少し繊細で難しい)
— 仮想遊士 (@Msfs2000J) October 17, 2024
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戦闘機映画さながらの臨場感
肝心の戦闘自体はアーケード的でありながらも、VRならではの臨場感が光ります。『トップガン』のような戦闘機映画でおなじみの、真後ろや真上を振り返りながら敵機を探すといった場面をまさに「体感」できます。
現代機の空戦をテーマにする『ACE COMBAT』などのゲームではHUDで点のような敵をレーダーがロックオンすればミサイルボタンを押すだけという単純作業に陥りがちですが、このゲームでは敵機がやたらチャフを撒くため、割と機銃を使用することも多いためそういう意味では空対空戦もあまり退屈はしません。
Meta Quest 3 単体で楽しめる『Warplanes: Air Corp』
— 仮想遊士 (@Msfs2000J) October 17, 2024
コックピットにしろ挙動にしろ本格的なフラシムとは比較になりませんが、VRヘッドセット単体でここまでスムーズに飛べるのは魅力ですhttps://t.co/unDSurSHEd pic.twitter.com/gZBtcxyOjk
地上のオブジェクトのグラフィックはそれほどでもありませんが、雲や海の描写は比較的綺麗なので、フリーフライトモードで空を自由に飛び回るだけでも爽快です。
筆者の好みはヘリコプターでの「救出作戦」ミッション
ミッションのバリエーションも数種類あり、ただ敵を破壊するだけではありません。筆者が特に気に入っているのは、ヘリコプターによる「救出作戦」。レーダーに補足されないように低空飛行で進み、周辺の敵を機銃掃射しつつ、赤いスモークを合図に救出を待つ友軍兵士のもとへ急行する。
このスリル満点の展開が、他の攻撃系ミッションとは一味違うちょっと戦争映画チックな楽しさを提供してくれます。そして、着陸に要するヘリの繊細な操縦感が、この救出ミッションの面白さをさらに引き立てます。
マニア向けではないものの、リプレイ性の高さと手軽さが良い
本作には、ストーリー性やシミュレーターのようなリアルさはなく、コックピットも実機通りではないこのゲーム用の簡素なコックピットのため、そこはガチのマニアにとっては残念な要素です。とはいえ、作戦中はコックピットを眺めている暇はありませんし、ミッションに終わりはなく次々と生成されるためリプレイ性は高めです。
また、10機ちょっととはいえ、それなりに個性のある機体や戦闘機・軍用ヘリコプターファンならじっくり眺めてみたい、操縦してみたいと思わされるような機体はそこそこラインナップしています。
短時間でクリアできるミッションも多く、プレイに時間をかけられない時でも、気軽にVR空戦を楽しめる点も魅力です。特に1つのミッションが上手くいけば5分〜10分でクリアできるため、忙しい日常の合間にもさっと遊べますよ。
VR酔いについて
『Warplanes: Air Corp』に限った話ではないのですが、一般的に乗り物系のゲームは酔いやすいです。これはゲーム内の動きと、その動きに対してかかるはずの「G(重力加速度)」がVRではかからないことが原因だと思います。
そういう意味ではこのゲームも人によっては酔いやすいはずですが、筆者(かなりのVRゲーマーですが…)がプレイする限りでは、車やバイク、歩行などの地上を高速で移動するゲームよりは酔いにくいです。これはこのゲームのフレームレートが良いためか、実際に戦闘機に搭乗したことがなく体が「G」を想定しないためかはわかりません。いずれにせよ、Metaの返品・返金規約に基づいているプレイ時間内なら返金申請可能ですので、興味のある方は実際にプレイしてから判断されると良いと思います。
まとめ
『Warplanes: Air Corp』は、Meta Questユーザーにとって、現代の戦闘機やヘリコプターでのVR空戦を手軽に楽しめる数少ないタイトルです。グラフィックや操作感はシミュレーターのようなリアルさに欠ける部分もありますが、VRならではの臨場感とアーケード的な楽しさがしっかり詰まっています。
筆者も戦闘機映画を観た後や、体を動かすVRゲームはちょっと休みたい時など、手軽に楽しめるゲームとして楽しんでいます。普通の人にとっては「パイロット」は現実では体験できない職業ですので、このゲームかどうかは別としてフライト系はVRで試してみる価値があると思います。